お菓子づくりを科学的に解説

お菓子作りを始める方たちへ今さら聞けないお菓子の基礎知識を科学的に解説!

グルテンフリーとは? 体に及ぼす影響と食事方法

グルテンフリーってどういうこと?

最近テレビなのでグルテンフリーのパンや麺を見かけますが、グルテンフリーとはどういった食品のことなのでしょうか?今回はグルテンフリーの基本を書いていこうかと思います。

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そもそもグルテンフリーとは?

グルテンフリーとは、その名の通りでグルテンが一切含まれていない食品のことを言います。グルテンとは小麦粉に含まれる「グルテニン」と「グリアジン」が水と反応することで成型されるたんぱく質のことで、パンやうどんなどを作るうえで欠かすことのできないものです。もちもちとした食感やコシに関わってくる物質になります。

グルテンについて説明している記事はこちらになります↓

パン作りを科学的に解説!絶対に失敗しないパン作りの基礎~グルテン編~ - お菓子づくりを科学的に解説

グルテンの影響による病気

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では、グルテンを摂取することでどのような悪影響が起きるのでしょうか?小麦アレルギーの方はこのたんぱく質が原因で消化不良や皮膚に痒み・じんましんといったアレルギー反応が出てしまいます。他にもセリアック病という北欧系の人での発症が多いとされている病気もあります。この病気は遺伝性の病気で、グルテンを摂取すると小腸で炎症が生じてしまい、吸収不良を引き起こしてしまいます。栄養を吸収する小腸に異常を起こしてしまうので食事をしても十分な栄養を吸収することができず、下痢や体重減少などの症状として現れてしまいます。

ではグルテンフリーのパンや麺類を食べるためには小麦の代わりにどのような食品を使えばいいのでしょうか?

グルテンフリーパン 米粉パン

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米粉」でパンを作る

最近はよくお店で、米粉を使ったパンが並んでいますね!ほかにもお料理ブロガーやクックパッドでも米粉を使ったグルテンフリーの米粉パンがよく紹介されるようになっています。しかしお店で米粉パンを購入するときには注意が必要です!それは米粉パンの中には完全にグルテンフリーではないものも多く、小麦粉と米粉を混ぜたパンも存在するからです。ですので米粉パンの中でもグルテンフリーか小麦アレルギーが無い表記の米粉パンを購入しましょう。また家庭で米粉パンを作る際は、米粉のほかに増粘多糖類(グァーガムなど)を加えることで小麦パンに負けないぐらいもちもちの米粉パンを作ることができます!

私のおすすめの米粉は熊本製粉さんが出している「熊本県産米(ミズホチカラ)パン用米粉」と増粘剤として「ライスジュレ」です!作り方は普通の小麦パンと同じ方法でつくります。米粉パンは小麦パンに比べてパサパサ感がありもっちり感が劣ってしまうのですが、こちらの米粉とライスジュレを添加して製パンすると小麦パンと変わりのないしっとり・もっちりとした米粉パンを作ることができます。増粘剤としてライスジュレを添加していますがこちらの原材料は米と水しか含まれていないので食品添加物が心配な方も安心して使用することができます。使用の目安としてはライスジュレを除いた重量に対して17~20%を目安に使用してください。ふっくらの状態を約1週間保つことができます!

グルテンフリーの麺

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すでに米粉で作られた麺類はあります!ベトナムやタイのソウルフードである「ビーフン」です。特徴として小麦の麺やパスタに比べてモチモチ感が強く麺が伸びにくいという利点があります。またホワイトソースやトマトソースなど本来パスタに使われるソースとの相性も良くパスタの代替えメニューとして活躍することができます。

結論

グルテンが一概に悪というわけではありません、むしろ子供の時は様々な食材を食べることで免疫力を高めることに繋がります。しかし上記で説明した病気の方については、体調面注意して栄養療法や食事療法に詳しい医師に確認のうえ自分にあった食生活を楽しみましょう。